脱衣所の寒さ対策|7割が寒いと回答、ヒートショックに備える6つの習慣
寒くなってくると、お風呂に入る前の脱衣所で「ひやっ」として、服を脱ぐのがおっくうになりませんか。私も冬になると、つい「早く湯船に入りたい!」と急いでしまいます。
実はこの「家の中の温度差」、多くの人が感じていることがわかりました。リフォーム情報メディア「アンドリフォーム」を運営する株式会社ベルテクノが2026年10月28日にPR TIMESで発表した調査では、家の中の場所による温度差を感じた人は92.2%。寒さが気になった場所の1位は「脱衣所・洗面所」でした。
この記事では、調査の結果と、消費者庁が呼びかけている冬の入浴時の注意ポイントをもとに、今日からできる脱衣所の寒さ対策をまとめました。
脱衣所の寒さ、7割が「気になった」と回答
まずは調査の概要を見てみましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 冬の住まいの寒さに関するアンケート |
| 調査対象 | 持ち家にお住まいの方 |
| 有効回答数 | 503人 |
| 調査期間 | 2026年10月 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査主体 | アンドリフォーム運営事務局(株式会社ベルテクノ) |
家の中の温度差を感じた人は92.2%
家の中の場所による温度差を「はっきり感じた」人は51.5%、「少し感じた」人は40.8%で、合わせて92.2%。さらに、前の冬に自宅の寒さが気になった人は80.3%(404人)にのぼりました。
暖房を使っていても寒さを感じることが「あった」という人も71.2%。リビングは暖かくても、廊下や水まわりに出るとぐっと冷える…という家は多そうです。
寒さを感じた場所ランキング
寒さが気になった404人に、寒さを感じた場所をたずねた結果(複数回答)です。
| 順位 | 場所 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 脱衣所・洗面所 | 70.8% |
| 2位 | 廊下・玄関 | 48.5% |
| 3位 | 浴室 | 46.0% |
| 4位 | トイレ | 43.6% |
| 5位 | 窓の近く | 42.6% |
上位には脱衣所・浴室・トイレといった水まわりが並びました。いずれも服を脱いだり、長くとどまったりする場所なので、寒さを感じやすいのかもしれませんね。
なぜ脱衣所の寒さに気をつけたいの?
消費者庁は、冬の入浴中の事故について繰り返し注意を呼びかけています。消費者庁のコラム(Vol.12)によると、令和5年に浴槽での事故で亡くなった65歳以上の高齢者は6,541人。高齢者の「不慮の溺死及び溺水」事故で亡くなった人のうち、約8割が入浴中に亡くなっていると紹介されています。同じコラムでは、交通事故での死者は2,116人とされています。
また消費者庁は、こうした事故は11月〜4月の冬季を中心に多く発生しているとしています。そして入浴前のポイントのひとつめに挙げているのが、「温度差を減らすため、前もって脱衣所や浴室を暖めておきましょう」ということです。
高齢の家族と暮らしている人はもちろん、離れて暮らす親の家のことを気にかけている人にも知っておいてほしい内容です。
消費者庁が呼びかける入浴時の注意ポイント
消費者庁のコラムで紹介されているポイントを、入浴前と入浴時に分けて整理しました。
入浴前のポイント
- 温度差を減らすため、前もって脱衣所や浴室を暖めておく
- 部屋間の温度差について温度計を活用し、温度の「見える化」をする
- 脱水症状などを防ぐため、入浴前に水分補給をする(入浴中でも喉が渇いたらこまめに)
- 食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける
- 同居者がいる場合は、入浴前に一声掛けて入浴中であることを認識してもらう
入浴時のポイント
- 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にする
- 湯温や入浴時間などは温度計やタイマーを活用して「見える化」する
- 浴槽から急に立ち上がらない
- 同居者はこまめに声掛けをして様子を確認する
- 浴槽内で意識がもうろうとしたら、気を失う前に湯を抜く
気をつけたいことはたくさんありますが、まずは「脱衣所と浴室を暖めておく」「湯温は41度以下・10分まで」の2つから意識してみるのがよさそうです。
今日からできる脱衣所の寒さ対策6つ
消費者庁のポイントと調査結果をふまえて、手軽に始められる対策をまとめました。
1. 温度計で「どれくらい寒いか」を知る
消費者庁も温度計の活用をすすめています。リビングと脱衣所に温度計を置いて比べてみると、体感だけではわかりにくい温度差が数字で見えてきます。まずは現状を知ることが、対策の第一歩です。
2. 入浴前に脱衣所を暖めておく
前の冬の対策として「浴室暖房や脱衣所用の暖房器具を使った」人は28.6%でした。小型の暖房器具を使う場合は、入浴の少し前から暖めておくと、服を脱ぐときのひやっと感をやわらげられます。脱衣所は水気がある場所なので、暖房器具を選ぶときは、設置場所や使用上の注意を取扱説明書で必ず確認しましょう。
3. 浴室はシャワーやふたで暖める
浴室暖房がない場合は、お湯をためるときに浴槽のふたを開けておいたり、高い位置からシャワーでお湯を出したりして、浴室を暖めておく方法もよく知られています。家の設備に合わせて、無理のない方法を取り入れてみてくださいね。
4. 足元の冷えを防ぐ
床の冷たさが気になる人は27.2%いました。脱衣所に厚手のマットを敷いたり、スリッパを用意したりするだけでも、足元から伝わる冷たさが変わります。
5. すきま風や窓まわりを見直す
今後検討したいこととして「すきま風対策をしたい」(22.7%)、「カーテンや窓まわりを工夫したい」(21.1%)が挙がっていました。脱衣所に窓がある場合は、すきまテープや断熱シートなどで冷気の入り口を減らすのもひとつの方法です。
6. 湯温と入浴時間を「見える化」する
湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までが目安。給湯器の設定温度を確認したり、防水のタイマーを浴室に置いたりして、ついつい長湯になるのを防ぎましょう。
本格的に対策するなら断熱リフォームや補助金も
調査では、前の冬に「内窓の設置や窓交換をした」人は2.2%、「壁・床・天井の断熱工事をした」人は1.2%にとどまりました。対策しなかった・十分にできなかった理由は、「まだ我慢できると思った」(208人)、「費用が高そうで踏み切れなかった」(179人)が多かったそうです。
また、断熱リフォームで知りたい情報は「工事費用の目安」が81.3%で最多。住まいの省エネ化に関する補助金制度については「知らなかった」が47.5%、「名前を聞いたことがある程度」が35.2%でした。
消費者庁の注意喚起でも「断熱性の向上と暖房設備の導入を検討も」と書かれています。持ち家で寒さが気になっている人は、自治体や国の補助金制度を調べてみると、思ったより負担を抑えられる選択肢が見つかるかもしれません。
まとめ|脱衣所の寒さ対策は「暖める」と「見える化」から
- 家の中の温度差を感じた人は92.2%。寒さを感じた場所の1位は脱衣所・洗面所(70.8%)
- 消費者庁は、入浴前に脱衣所や浴室を暖めておくことを呼びかけている
- 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までが目安
- 温度計やタイマーで温度・時間を「見える化」すると続けやすい
- 本格的な対策なら、断熱リフォームや補助金制度も検討の価値あり
寒い季節のお風呂時間を、安心してほっとできるひとときにするために。まずは脱衣所に温度計を置くところから、始めてみてはいかがでしょうか。体調に不安がある方は、かかりつけの医師にも相談してみてくださいね。
出典:
株式会社ベルテクノ「【冬の住まいの寒さ調査】家の中の温度差を感じた人は92.2%。寒さを感じる場所1位は脱衣所・洗面所」(PR TIMES、2026年10月28日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000166503.html
消費者庁「コラムVol.12 高齢者の事故 ―冬の入浴中の溺水や食物での窒息に注意―」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20241219/
消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_042
消費者庁「年末年始に増加する高齢者の事故に注意しましょう!」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_067/index.html




