仕事にやりがいを感じない|4879人調査でわかる差と3つのヒント
毎日まじめに働いているのに、「この仕事、何のためにやっているんだろう」とふと思ってしまう。そんな気持ちになることはありませんか。私も、同じ作業のくり返しが続いた時期に、やりがいを見失ってしまったことがあります。
そんなモヤモヤを考えるヒントになりそうなのが、リアルワン株式会社が2026年10月30日に発表した「働く人の仕事と職場に関する意識調査2026」です。全国の就業者4,879人を分析したこの調査では、仕事への前向きさ(エンゲージメント)に職種によって最大12.7ポイントの差があり、その差を生んでいた要素も見えてきました。
この記事では、この調査と、働く女性を対象にしたほかの調査もあわせて、やりがいを感じにくくなる理由と、今日からできる見直し方を私なりにまとめました。
仕事にやりがいを感じない人は少なくない
まずは調査の概要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 働く人の仕事と職場に関する意識調査2026 |
| 対象 | 全国の18〜59歳の就業者(正社員・正規職員、契約社員など、派遣社員) |
| 人数 | 回収6,000名のうち、分析対象4,879名 |
| 期間 | 2026年7月3日〜7月9日 |
| 方法 | インターネット調査 |
| 調査主体 | リアルワン株式会社 |
この調査で、仕事への前向きな回答(エンゲージメント)の割合は全体で37.3%でした。裏を返すと、6割以上の人は仕事に対して強く前向きとはいえない状態ということ。「やりがいを感じない」と悩むのは、決して自分だけではないとわかると、少し気持ちが軽くなりますね。
職種によって前向きさに12.7ポイントの差
調査では、主要7職種のエンゲージメントの前向き回答率が29.7〜42.4%に分かれました。
| 職種 | 前向き回答率 |
|---|---|
| 医療・福祉・教育職 | 42.4%(最も高い) |
| IT・デジタル・プロダクト職 | 39.9% |
| 営業・販売・顧客対応職 | 39.4% |
| 事務・業務オペレーション職 | 29.9% |
| 生産・製造・物流・現場作業職 | 29.7%(最も低い) |
なお、年代別(20歳代以下39.6%、50歳代35.0%)や勤続年数別の差は4.6ポイントほどで、職種による差のほうが大きいという結果でした。役職や年代、性別などを同時に考慮しても、職種の大きな傾向は変わらないとされています。
差を生んでいたのは「成長」「能力の活用」「意義」
興味深いのは、職種による差がどこから生まれているのか、という分析です。最も高かった医療・福祉・教育職と、事務・業務オペレーション職を比べると、次の項目で大きな差がありました。
- 成長の実感:17.7ポイント差
- 能力の活用:16.9ポイント差
- 仕事の意義:14.0ポイント差
生産・製造・物流・現場作業職との比較でも、成長の実感(18.5ポイント差)、能力の活用(13.7ポイント差)、自律性(13.1ポイント差)に差が出ていました。つまり、やりがいを左右しているのは、仕事の中身そのものよりも「成長している実感があるか」「自分の力を活かせているか」「意味を感じられるか」といった経験の部分だと読み取れます。
働く女性は「認めてもらえた」ときにやりがいを感じる
働く女性を対象にした調査からも、ヒントが見つかります。株式会社リモラボが2026年9月に発表した調査(リモラボメンバーの女性449名、約8〜9割がフリーランス、2026年6月実施)では、「この会社・クライアントのために本気で頑張りたい」と感じたきっかけの1位は「自分の頑張りを認めてもらえた」で73.0%。2位は「一緒に頑張りたいと思えた」64.2%、3位は「仕事の社会的意義・目的を感じられた」46.2%で、「給与・報酬が満足できた」は21.2%で6位でした(株式会社リモラボ調べ)。
お金ももちろん大切ですが、やる気のスイッチになるのは「認められること」や「意味を感じられること」なのかもしれません。リアルワンの調査で差が出ていた「仕事の意義」とも重なる結果です。
「自信のなさ」がブレーキになることも
株式会社COREが2026年7月に発表した調査(20代〜30代前半の女性108名)では、キャリアで最も悩んでいることの1位が「自分のスキル・経験への自信がない」52.8%でした。事務職ではこの回答が80%にのぼったそうです。同社は、女性のキャリアの悩みは「意欲の欠如」ではなく「自信の欠如」とまとめています。
また、パーソルキャリアのJob総研が2026年7月に発表した調査(就業中の20〜50代469人)では、ロールモデルが「欲しい」人が73.5%いる一方で、「見つけにくい」と感じる人が79.6%。キャリアの相談相手が「いない」派も59.7%でした。ひとりで抱え込んでしまいやすい状況が見えてきます。
やりがいを取り戻すための3つのヒント
調査結果をふまえて、今日からできそうなことを3つにまとめました。どれも小さな一歩ですが、気持ちの持ち方が少し変わるかもしれません。
1. 「できるようになったこと」を書き出す
成長の実感は、意識しないと見逃してしまいがちです。1週間に一度、「先週よりスムーズにできたこと」「新しく覚えたこと」をメモしてみましょう。小さなことでも、積み重なると自分の成長が目に見えるようになります。
2. 自分の得意を活かせる場面を探す
「能力の活用」も、やりがいを左右する大きな要素でした。資料づくりが得意、人の話を聞くのが得意など、自分の強みを書き出してみて、今の仕事のどこで活かせるかを考えてみるのもおすすめです。上司に「こういう仕事も任せてほしい」と相談するきっかけにもなります。
3. 仕事の「その先」を想像してみる
自分の仕事が誰の役に立っているのかを想像すると、仕事の意義を感じやすくなります。事務の仕事なら「この書類が正確だから、営業の人が安心してお客さまと話せる」など、仕事の先にいる人を思い浮かべてみてください。
また、身近にロールモデルが見つからないときは、本や記事、社外の人の話からヒントを集めるのもひとつの方法です。「この人の考え方のここがいいな」と、複数の人から少しずつ取り入れるくらいの気持ちで大丈夫です。
それでもつらいときは、働き方そのものを見直しても
工夫をしてもやりがいを感じられない、心身ともに疲れてしまう…というときは、無理をしすぎないことも大切です。信頼できる人に話してみる、社内で異動を相談する、転職エージェントなど社外の相談先で話を聞いてみるなど、選択肢はひとつではありません。眠れない、食欲がないなど体調の変化があるときは、早めに医療機関や専門の窓口に相談してくださいね。
まとめ
- 就業者4,879人の調査で、仕事に前向きな人は全体の37.3%
- 職種によって最大12.7ポイントの差があり、年代や勤続年数より差が大きい
- 差を生んでいたのは「成長の実感」「能力の活用」「仕事の意義」
- 働く女性の調査では、頑張りを「認めてもらえた」ことがやる気のきっかけ1位(73.0%)
仕事にやりがいを感じないのは、あなたの努力が足りないからではなく、成長や意義を感じにくい環境や状況にいるだけかもしれません。まずは「できるようになったこと」を書き出すところから、自分の仕事を見つめ直してみませんか。
出典:
リアルワン株式会社「働く人の仕事と職場に関する意識調査2026」(PR TIMES、2026年10月30日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000185212.html
株式会社リモラボ「働く女性の仕事のやりがいに関する実態調査」(PR TIMES、2026年9月1日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000112764.html
パーソルキャリア株式会社 Job総研「2026年 キャリアに関する意識調査」(PR TIMES、2026年7月6日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000283.000013597.html
株式会社CORE「女性のキャリアの悩みに関する意識調査」(PR TIMES、2026年7月24日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000115385.html




